リンドーズ シングルモルト 入荷しました

今回はスコットランドのクラフト蒸留所『リンドーズアビー』のファーストリリース シングルモルトを入荷しました。

リンドーズアビー蒸留所はローランド地域のファイフ地方に2017年に新設されたクラフト蒸留所ですが、実はこちらの蒸留所はウイスキーの歴史と非常に関わりが深いのです。


ウイスキーに関する世界最古の記録として、1494年にラテン語で書かれたスコットランド王室の文書に『修道士ジョン・コーに8ボルの麦を与えてアクアヴィテを造らしむ・・・』と記されていた事は有名な話ですが、その修道士ジョン・コーが居たのがリンドーズ修道院と言われてます。(8ボルとは現在の単位で約500kg、アクアヴィテとはウイスキーを含む蒸留酒のラテン語表記で「命の水」を指します)

しかし修道院は16世紀の宗教改革で廃院となり、その跡地は永い間の廃墟を経て、現在の蒸留所の創業者の曾祖父が100年以上前に農地として買い取り近年まで農場として使用されていました。

様々な調査の結果、ジョン・コーが居た修道院がリンドーズであった事が判明し、リンドーズ修道院跡地を所有するオーナーがウイスキーの歴史的な場所に再び蒸留所を建設しようと思い立ち建てられたのがリンドーズアビー蒸留所です。

今回は同蒸留所初のシングルモルトスコッチウイスキーがリリースされました。


●LINDORES(リンドーズ) シングルモルト

度数:46%

使用樽:バーボン樽、シェリー樽、ワイン樽にて3年以上熟成した原酒をブレンド

リリース元情報:ベリーやオレンジピールの香りにリンゴ・バニラ・甘いスパイスが合わさったアップルパイの様なニュアンス


以下私見ですが、ベリー系の香りが強く感じられ、味はバニラや濃いフルーツと柑橘やスパイスの中にもほんのりとした甘さもありますが、余韻はあっさりしています。

ファーストリリース(3年熟成)の割に尖った感じも無く熟成感を持っている印象です。

加水するとベリー系は感じやすくなりますが、全体的に弱くなるのでストレートで飲むのがおススメです。

総評としては味の複雑さがありバランス良く出来ている分、余韻が薄いのと加水しても変化が乏しいのはちょっと残念な所ですが、46%加水ボトルなので仕方ないところでしょうか。


当店は気が付いたらクラフトスコッチ蒸留所のボトルが増えており、現在はリンドーズ、ラッセイ、キングスバーン、アビンジャラク、エデンミル、キルホーマン、ウルフバーンのシングルモルトウイスキーと、キングスバーン、エデンミル、ドーノッホ、クライドサイドのニューメイクがあります。

クラフト蒸留所の味に興味がある皆様は是非お試しください。