当店のちょっと古いボトルあれこれ
当店では積極的にオールドボトルを追いかけたりしていませんが、それでもご縁があって入手出来たり店主が持っていたちょっと古めのボトルを少しだけご提供しております。
今後も増えるかもしれませんが、いまのところご提供している物をまとめてお知らせします。
●Glenfiddich Pure Malt OVER 8 YEARS
このボトルは1980年代辺りに販売されていたもので、元の持ち主が海外の免税店にて購入された様です。
昔はシングルモルトではなくピュアモルトと表記されていたのですね。
古い物の割に味も香りも劣化を感じなかったので、保存状態とグレンフィディックの緑色ボトルのおかげと思われます。
8年熟成の割に若さもそれほど感じずスッと飲めるのは瓶内熟成のせいなのか、それとも元々こういう酒質なのかは定かでありませんが、いち早くシングルモルトを発売したグレンフィディックらしい一本だと思います。
香りは今の物と違い、スペイサイドなのに少しスモーキーを感じますが奥にはグレンフィディックらしいクリーミーな甘さが感じられます。
味もスモーキーが感じられ、現代のグレンフィディックとは違うと思わせながらも、味わってみると今の物に通ずる華やかさとクリーミーなバニラ感が良いです。
加水するとバランスが崩れ弱くなるので、ストレートがお勧めです。
少なくとも30年以上前のシングルモルトはなかなか飲む機会も無いと思いますので、この機会にいかがですか?
●グレンドロナック 1976年 ダグラスレイン オールドモルトカスク
こちらは2000年頃にリリースされたボトラーズのグレンドロナックで、珍しくバーボン樽熟成と思われます。
24年熟成の割に樽の影響が少なく、原酒が時間をかけてじっくりとまろやかになった印象を受け、シェリー樽熟成のオフィシャルでは味わえないグレンドロナックの原酒が本来持つ味を味わえる一本となっております。
OMCシリーズがまだダグラスレインだった頃のボトルです。
グレンドロナックファンには是非、原酒の美味しさを味わっていただきたい一杯です。
●GLENMORANGE TRADITIONAL
こちらは2000年代にリリースされた10年熟成の物です。
57.2%とハイプルーフのボトリングはグレンモーレンジィとしては珍しいですね。
ノンチルフィルターでグレンモーレンジィらしい柑橘感を感じさせながらも、麦芽感もあり懐かしいグレンモーレンジィを楽しめます。
●アードベッグ アリーナムビースト
こちらはオールドボトルと言うには新しめですが、2007年頃にリリースされた一本です。
1990年蒸留/16年熟成で、アードベッグらしい強いピートを感じますがその奥には非常に複雑な旨味が感じられ、とてもおいしいアードベッグです。
●SPRINGBANK 1969年 イアン・マックロード チーフタンズ
こちらは2006年頃にリリースされたボトラーズ物です。
リフィルのフィノシェリー樽にて36年熟成され、ちょっとスパイシーな味はフィノシェリー樽の影響でしょうか。
●カティーサーク 18年
既に終売となったカティーサーク18年の1990年代に流通していたと思われるちょっと古めのボトルです。
最新の18年も終売となってしまいましたが、こちらのボトルはそれに比べシェリー樽熟成原酒のニュアンスが強く、多分マッカラン(18年)がふんだんにブレンドされているのではないかと思われます。
しっかり重めなブレンデッドって良いですよね。
●ハイランドパーク12年の過去2世代のボトル(楕円形紙ラベル/アサヒビール扱い43%、ダンピーボトル太コルク栓40%)がありますので、年代毎の飲み比べができます。
現在のボトルと過去のボトルを比べると現在の物がいかに洗練されているかがわかりますが、同時にオフフレーバーと紙一重の深みが過去の物には感じられ、かつて『北の巨人』と呼ばれた理由が垣間見られます。
また、楕円紙ラベル43%のボトルは過去のしっかり感を残しつつ、○○すると甘さやフルーツ感も感じられます。
●オールドフィッツジェラルド アイリッシュチャーム
こちらは1977年にボトリングされたバーボンです。
陶器製ボトルの割に味はしっかりとしており、保存環境が良かったと推察されます。
ボトリング後45年が経っているため瓶内熟成が進んでいると考えられ、非常にスムーズな美味しい一本です。
●ジェントルマンジャック
こちらはオールドボトルという訳ではないのですが、現在のアサヒビール取り扱い以前の、ほぼ同デザイン(四角ボトル)サントリー取り扱いボトルと、さらにその前の12角形ダンピーボトルがございます。
3世代のジェントルマンジャックを飲み比べ、味の変遷を感じてみるのもいかがでしょうか?
●サントリー 木桶仕込 ピュアモルト
こちらは少なくとも1999年以前にリリースされた物で、1983年に白州蒸留所が現在の東蒸留所へ更新される前の1981年に西蒸留所にて蒸留された物です。
木桶仕込とは木製ウオッシュバックを使用した事を指し、直火蒸留と記載されているので直接加熱のポットスチルにて蒸留されたと思われます。
熟成は10年前後と言われていますが現在の物とは違う白州もいかがでしょうか?
●ニッカ The Blend of Nikka
こちらは昔のニッカのブレンデッドウイスキーです。
特級表記は無いものの、コルク栓ですので1989年の特級表記廃止直後のボトルです。
昔のジャパニーズウイスキーとはいえ、ニッカですので余計な物は入れずモルト原酒とグレーン原酒のみのブレンドと推察され、昨今のウイスキーの様な洗練された味ではないものの、しっかりとした味は竹鶴イズムを感じさせる一杯です。
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